愛知県の自衛隊基地、武器製造を行なう三菱重工業の工場前へ
10月24日(金)は8時起床の朝だった。プラゴミをガサリと出して、妹新参と朝のごはんをパクパクパク。9時には2人で外に出る。阪急「西北」から「三宮」へ、妹新参をバスターミナルまで送り届け「あとは自力で島へ帰れ」と言い渡す。
こちらは地下鉄「三宮」から「新神戸」へ、JR「新神戸」から「名古屋」へ、「金山」へ。

車内「資本論の人」からコンビニおにぎりの人へと変態しながら移動する。「金山」のイオン前に12時半の集合なので、お昼を食べる時間はないのである。

日本平和大会の前日オプション企画「愛知県の軍需産業を巡るフィールドワーク」。全国各地から集まった総勢170人ほど(もっといたように思うが)で8台のマイクロバスに分乗し、まずは「名古屋飛行場」に向かっていく。右側低空に黒く見えるヘリが飛び、左には窓のない異様な姿の大型機が。ボーイング767の貨物機を改造した空中給油輸送機KC767である。戦闘機には「最大離陸重量」というものがあり、ミサイルを大量に抱え込んだ戦闘機は燃料を満タンすると飛び立つことができなくなる。そこで十分に揚力を得た空中で燃料タンクを一杯にするのだそうだ。そんな重装備と遠距離飛行の両立に、このKC767が不可欠となる。

「航空自衛隊小牧基地」と書かれた建物の右にとまっていたのが、短い荒れた滑走路(つまりは戦地でも)に離着陸できる輸送機C130H。アメリカのロッキード・マーチン製である。

中央の1本の滑走路の向こうに自衛隊、手前に少数だが民間国内線(ほとんどは中部国際空港に移動した)のための施設がある。しかし民間機の離着陸の管制も自衛隊が行なっており、わずかの民間機の存在はむしろ空港全体を「自衛隊基地」と見せないためのカモフラージュに見える。展望デッキで、愛知県平和委員会のメンバーからいろいろな解説もうかがっていく。

2時前には「豊山町社会教育センター」ホールに移動して、愛知県の軍需産業について学んでいく。8台のバスの同時移動はなかなか大変で、全員集合までの空き時間に、全国の取り組みのミニ交流会も自発的に。

愛知県平和委員会副理事長・城下さんの報告「愛知県内の軍需産業と大軍拡の今」は、三菱重工による軍需生産の実態をわかりやすくコンパクトに教えてくれる。小牧南工場ではロッキードの下請けとして戦闘機F35Aの最終組立が行なわれている。F35Aは耐久時間が8000時間といわれ、2000時間ごとに整備が必要になるが、それも小牧南で行なわれる計画。整備は自衛隊のF35Aには限られない。むしろ米軍機の整備が主となるか。

4時前にはみんなで外に出て、目と鼻の先の小牧南工場前へ移動する。

170名でのスタンディングと、先にホールで練習しておいたコールをみんなで行なっていく。

後ろの建物は日英伊で共同開発する戦闘機の開発拠点になるものだが、見るだけでは何もわからない。多くの人に三菱重工の「死の商人」化の動き、日本経済の「死の商人」化の動きをさらにしっかり知らせていくことが必要である。

つづいて三菱重工の小牧北工場に移動。ここでは陸上自衛隊の12式地対艦ミサイル能力向上型(これまでのものは長さ5mで射程距離200キロ、能力向上型は長さ9メール射程距離900キロなので両者はまるで別物)などが生産されている。夕方のラッシュのためにここではスタンディングの時間がとれず、とてつもなく広い敷地を外からながめるだけとなる。

バスの中で隣り合わせになったM藤さんは最後を琉球大学で終えたという近代文学や国語の先生。PFAS汚染の可能性があって研究室の水は飲めなかったなど、あれこれ沖縄の実情を聞かせていただく。7時すぎには参加希望者たちが労働会館での交流会に集まっていく。同じテーブルには神奈川や静岡の平和委員会のみなさんも。多くのメンバーがマイクを握り、こちらも一言。大阪平和委員会の事務局長からは新しい歌を「仕込んでいる」との新情報も入る。遠からず披露されるのだろう。

同じバスで偶然いっしょになった学生時代以来の友人と、9時の終了後もミニ二次会を行なっていく。コンビニ経由で10時半にはホテルに入り、ほどなくグーと眠っていく。本日の万歩計は11016歩。明日は『資本論』の朝となり、昼は日本平和大会の開会集会となっていく。

