夕方のニュース番組で,BSEへたり牛をもさばくという,アメリカ精肉業者のグログロ映像を見る。

 BSEとは別の病気で,明らかに肉のあちこちに黄色い膿のかたまりが突き出ている肉が,食肉用としてさばかれていく。

 映像を見ただけで,オエーッの肉の塊である。

 とても食い物とは思えない。最初はすっかりカビだと思った。

 しかし,これらは2年前まで日本にも輸出されていたという。

 おそるべし。アメリカ大企業の金儲け第一主義。

 そして実はアメリカ国内にBSE死亡者は少なからずいるようで,傍証をもってその疑いを強く主張する関係者の証言が流れる。

 ある者はそのためにコワイ目にあい,ある者は農務省をクビになった。

 アメリカ政府の公式見解は「国内にいまだBSEでの死亡者は出ていない」というものだが,この場合「疑わしきはタップリ疑う」べきだろう。

 それにしても,金儲けのためには,アメリカ人であろうと日本人であろうと,犠牲は問わない姿勢らしい。

 規制なき資本主義の恐ろしいまでの「合理性」である。

 BSEは潜伏期間が10数年。

 いずれは日本人発症者も出てくるだろう。

 医療関係者には,早くから計画的に治療の研究をお願いしたい。

 そして,日本政府よ,アメリカには全頭検査を求めつづけ(絶対妥協するんじゃないぞ),あわせて医療研究には十分な資金を出してほしい。

 手もとの金が,国民から集めた税金であることを,ゆめゆめ忘るべからず。