○今日(24日)は,うつろなアタマで8時40分の起床であった。

 「今朝はゆとりがあるハズだ」。

 なぜか,そう思い込んで朝をすごす。

 ビデオの録画を予約して,洗濯物も干していく。

 時計をながめたところで,ふと我にかえる。

 「あれっ? おやっ? なんで?」。

 怒濤のダッシュで大学へ。

○10時ちょうど開始予定のキャリアサポートセンター主催1年生ガイダンスに,10分ほどの遅刻である。

 おお,まったく申し訳ない。

 全面的にこちらが悪い。

 「スマナイ,スマナイ」といいつつ,「大人社会への入り口を探す」というテーマでしゃべっていく。

 企画全体の日程がゆるやかだったのが,不幸中の幸いである。

 おしゃべり学生には注意をあたえ,適度に笑いもとって,予定どおりにしゃべり終える。

 11時をすぎたところで,再び「スマナイ,スマナイ」と平身低頭男となりつつ山を下る。

 なんで,こんなことになったのか。

 少しだけ反省して,ただちに忘れる。

○阪急「門戸厄神」から「西宮北口」へ,「三宮」へ。

 車中「アメリカの東アジア戦略の人」となりつつ,普通電車でノンビリ移動。

 ジュンク堂で,当面の論文づくりに必要な(と思われる)政府刊行物を3つほどゲット。

 そのままJR「三ノ宮」から「尼崎」へ,「新福島」へ。

 「経済産業省の人」となりつつ,移動していく。

 アマゾンでは「4~6週間かかる」という本が,そこここに何冊もあってうれしく驚く。

 あんなにたくさん打ち出す必要なかったじゃん。

○病院で,コンビニ冷麺とおにぎりを食べ,新参者にミルクも少しあたえてみる。

 とはいえ,いまは相方の母乳を出すことが先決で,原則としてミルクはあたえない。

 「生まれて3日目が,いちばん体重がへるんですよ」。

 ミルクは,ゆるやかな「緊急避難」的対処であったらしい。

○新参者騒動にまぎれつつ読んだ本。

 矢部武『中国を取るアメリカ 見捨てられる日本』(光文社,2006年)。

 大国化する中国と,小国化する日本。

 両国に対するアメリカ政府,企業,一般市民の見方が,幅広い取材のもとに示されていく。

 これが,じつに面白い。

 これからのビジネスには日本語じゃなく,中国語。

 そう語る学生たちは,すでにたくさんいるとのこと。

 読売新聞政治部『外交を喧嘩にした男』(新潮社,2006年)。

 「男」は,もちろん小泉首相である。

 「日本では死んだ人はみな神としてまつられるんだ」。

 A級戦犯合祀をめぐる,王駐日大使との激論のなかでの言葉である。

 その場の「喧嘩」では「負けなかった」としても,国際社会での日本の評価はダダ下がり。

 「外交を子どもの喧嘩にした男」。

 そのようにいえば,世間の子どもに失礼か。

 天木直人『外交力でアメリカを超える』(かもがわ出版,2006年)。

 イラク戦争開始時に,著者はレバノン特命全権大使であった。

 開戦直前,外務省に「この戦争を支持してはいけない」と意見を述べ,結局,外務省をやめるはめになっていく。

 アラブ勤務の同僚大使から,同じ意見が出るにちがいない。

 その願いと期待は見事に裏切られる。

 最近ようやく強い護憲論者になったという。

 9条を守ることの積極的な意義が語られている。