○短い午前とやらは,メールの乱れ打ちや,各方面への電話連絡などで終わっていった。

 大学は「夏休み」が近いので,それまでにかたづけておかねばならないことがたくさんある。

 大学教師の仕事は,①研究,②教育,③大学運営。

 これら3者のバランスのとれた動きが求められる。

 さらに,①②③のいずれにも学外での仕事がたくさん加わる。

 ねんのために確認しておくが,わが大学教師人生は「ハタで見るより忙しい」。

○予習をしながら大学に出て,1時15分から「経済学-個人消費敵視の経済学が不況を深める」を行なう。

 前期の予定範囲を,つつがなく終了。

 先日の「学生による授業評価アンケート」の結果を公表していく。

 学科の専門科目平均が4.08であるのに対して,経済学は見事に4.41。

 「どうだ,まいったか」(誰がだ?)という堂々の成績である。

 それにしても授業が時間どおりにはじまらないのが,学生からのクレームのタネだという。

 学生気質もかわってしまったものである。

 「それは,キミたちの側に,自由時間にやりたいことがないだけではないのか」と聞いてみると,驚くべき素直さで,たくさんの学生が「ああそうかも知れない」とクビをたてに振っている。

 自分のために使える自分だけの時間こそ,大学生活の本当の宝だと思うのだが。

 その活用なしに,時間割をいくら埋めても,自分の未来はひらけないのだ。

 そこを,ぜひ考えてみてほしい。

○2時55分から「3年ゼミ-からだで感ずることの大切さ」となる。

 8時までの長時間ゼミには,途中で何度も電話がはいる。

 それにしても驚かされたのは,アポなしで初対面のお客さんがあったこと。

 仕方がないので10分ほどゼミに休憩をはさむが,聞けば内容はとても重要なもの。

 なおかつ早急の判断を要することがらである。

 なぜ,もう少しキチンと手順を踏んだ接触にならないのか。

 「住所がまちがっていた」とか「電話でつかまえられなくて」などというのは,果たして大人のまともな「いいわけ」になるのか。

 引っ越しなんぞ,もう4年以上も前である。

 来られた方だけの責任ではないだろうが,不可解きわまりないの気分である。

 いただいた重要文書をながめながら,9時30分には家にもどる。