いつもどおりの朝をへて,12時すぎには家を出る。

 JR「加島」から「尼崎」へ,「新大阪」から「品川」へ。

 久しぶりの遠出である。

 車中「晋三の人」となり,この人に景気対策がまるでないことを再確認。

 それは市民の窮状に,まるで関心がないということなのかも知れないが。

 「京都」あたりでサンドイッチを食べ,つづいて「青年雇用の人」となっていく。

 ややこしい数字の話ではなく,非正規雇用での大変な暮らしの実例を見る。

 残業にせよ,有休にせよ,違法を恥としない経営者のなんと多いことか。

 根底には,労働者を利益の道具としかとらえない人権無視の思想がある。

 これに対して,学び,連帯し,組織をつくって闘う若い世代の姿は感動もの。

 せっかくの好天だが,夢中になって,富士の山は見損なう。

 JR「品川」から「上野」へ,メトロで「北千住」へ,東武鉄道で「鬼怒川温泉」へ。

 車中「格差論争の人」となり,中身のある書き物の少なさにあきれさせられる。

 東武特急では,なぜか喫煙車両にまわされて,煙にまかれた移動となる。

 5時59分,ようやく「鬼怒川温泉」に到着する。

 埼玉土建での講演は,おそらくこれが3回目。

 いつ来ても,この移動の時間が大変である。

 外の空気を吸って,駅の目と鼻の先にあるホテルに入る。

 一息ついて,6時半から食事である。

 明日からの取り組みを準備している若いメンバーたちと乾杯する。

 焼酎を飲みながら,史上初めての組合員減少をどう乗り越えたか,

 若い世代との結びつきを強める努力をどうしているかなど,

 豊富な資料もながめながら,あれやこれやをうかがっていく。

 生真面目話のあいだにも,若者らしくアホな話がとびかうところがすばらしい。

 9時にはおひらきとして,こちらは明日にそなえていく。

 若いみんなは,まだ飲むのだろう。

 明日は,苦手な午前中の講演である。

 講演の出来以前に,まずは無事に起き上がること。

 それが最大の難関である。