4時すぎから,カン・イルチュルハルモニの証言をうかがう。

 許可をもらい,写真とビデオの撮影をさせていただく。

 ハルモニは,15才で被害にあわれている。

 韓国へもどってきたのは,2000年になってから。

 ある日,突然,巡査と軍人に連れ去られた。

 解放から61年,いまだ「怨」が残されるのは日本政府の責任。

 「独島・竹島」は日韓両国民が自由に行き来できる場所にしてほしい。

 学校の先生がくるのはありがたい,本当のことを伝えてほしい。

 日本は二度と戦争をしないでほしい,韓国と手をつないでほしい。

 「慰安所」で軍人にあたまを壁にぶつけられ,後遺症でいまもひどい鼻血が出る。

 再び戦争になれば何より若い世代が死んでしまう。

 アメリカにも「慰安婦」問題の解決に取り組む人たちがいる。

 戦争の反省もなく国連常任理事国になるというのはおかしい。

 「慰安所」でのことを話すのはつらい。

 「慰安所」が何をするところかもわからない年齢で強姦された。

 「慰安所」で北海道から来た女性と友達になったが,日本人なので優遇されていた。

 緊張すると手や口がふるえる後遺症もある。

 幼かったので「慰安所」ではまだ生理も定期的ではなかった。

 強姦による出血はあったが。

 聞いてくれてありがとう。

 話すのはつらいが,質問などしてほしい。

 1時間ほどの証言であった。

 つづいて質疑に入っていく。

 (学生)自分の祖母と重なって,涙がとまらなかった。

 平和な日本にしていきたい。

 (ハルモニ)安倍長官は小泉首相よりこわいと思う。

 (学生)日韓が兄弟のように仲良くといってくださるのはうれしい。

 なぜ憎しみだけではないのか。

 (ハルモニ)これからの若い世代に自分と同じ苦しみを味あわせたくない。

 「慰安所」にいたことは親・兄弟にもいえなかった。

 国と国は仲が悪いが,市民同士でつながりをつくりたい。

 (学生)安倍さんの方が悪いという理由は。

 (ハルモニ)韓国世論も「ナヌムの家」の仲間も,日本からの訪問客もそういう。

 これ以上悪くなるのは不安。

 (学生)安倍の祖父は岸,A級戦犯の容疑があった。

 (ハルモニ)靖国には4回行った。

 日本人「慰安婦」が千葉の施設「かにた村」にいた。

 慰霊碑に手をあわせたが,これは本来,日本政府がつくるべきもの。

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 証言するハルモニと,聞く学生たち。

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 ゼミの学生がお礼のお菓子を手渡す。

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 京都の学生からもお菓子が渡される。

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 最後にみんなで記念撮影。