那覇出版社編『記録写真集・沖縄戦』(1982年,那覇出版社)を読み終える。

 1945年3月末の米軍による慶良間諸島攻略が最初の写真。

 最後の1枚は,降伏後の45年9月~10月に日本軍の武器弾薬の洋上投棄を準備するもの。

 写真提供は,全面的に米軍関係となっている。

 写真のすべてが,戦争の悲惨がどれほどに深刻なものかを訴えている。

 動かぬ肉のかたまりとなった住民と兵士。

 その下に人間がいるであろう弾薬のはげしい炸裂。

 恐怖にゆがんだ人々の顔。

 親をうしなった幼い子どもたち。

 戦争が「かっこいい」だなど,本当にとんでもない。

 出版は24年も前のことだが,すでに22刷のロングセラー。

 ちなみに,『沖縄のハルモニ』のペ・ポンギさんは,その時を慶良間諸島の渡嘉敷島でむかえている。

 「慰安婦」生活を強要されながら,くわえて地上戦の最中に置かれたわけである。

 「ひめゆり平和記念資料館」横の「ひめゆり会館」で買ったもの。

 なぜかアマゾンでは購入できない一冊らしい。