ポールソン米財務長官へのインタビュー。

 ①アメリカにとって長期的にもっとも重要な経済関係は対中関係である。

 ②中国は自国のためだけでなく,世界経済のために改革すべきである。

 ③中国は将来大きなリスクに直面する。

 ④中国は成長しても,決してアメリカ経済には追いつけない。

 アメリカらしい自己中心的な分析であり願望だが,

 ①は同時に中国がアメリカにとっての重要な制約因になるということでもある。

 アメリカが一方的に両国関係を自らに有利に変えることはできないのである。

 「米ポールソン財務長官 中国経済の発展は世界に有益」(朝日新聞,10月14日)。

 「米国のポールソン財務長官は12日、米FOXテレビのインタビューに応えた際、以下のように述べた。

 米国および世界各国にとって中国との経済関係は、非常に重要なものだ。米国にとって、長期的に最も重要な経済関係は中国との経済関係だと思っている。中国経済はすでに世界経済の1部分となっており、中国の経済発展は米国および世界各国・地域にとって有益となる。

 中国は引き続き経済発展を推進し、経済改革を行っていくとともに、世界各国との安定した経済関係を維持していく必要がある

 ポールソン財務長官はこのほか、中国の達成した急速な経済成長に対して尊敬の意を表したが、中国経済もいくつかの問題を抱えていることを指摘した」。

 「米財務長官が警告「中国経済はリスクに直面」」(中国情報局ニュース,10月13日)。

 「米国のポールソン財務長官は同国のテレビ局の取材に応じ、「中国経済は将来大きなリスクに直面するだろう」と警告を発した。13日付で英字紙チャイナデイリーが外電を引用する形で伝えた。

 ポールソン長官は「中国は世界で経済が最も発展した米国に追いつくことはないだろう」と指摘した。

 そして「これまで中国の経済が順調に推移してきたと言っても、今後勢いが続くか分からない」「私は楽観主義者だが、中国経済は将来大きなリスクに直面するだろう」と警鐘を鳴らした。

 その上で「中国は自らのためだけでなく、世界全体のためにバランスの取れた成長を遂げるよう経済分野の改革を加速させなければならない」と要求した。写真は9月に中国を訪問したときのポールソン長官。呉儀・副首相と握手している」。(編集担当:菅原大輔)

 「米財務長官、中国に一段と迅速な経済改革を求める」(朝日新聞,10月13日)。

 「[ワシントン 12日 ロイター] ポールソン米財務長官は12日、FOXニュースとのインタビューで、中国は経済成長が続く中で「厄介な」課題を抱えており、経済改革を急ぐ必要があるとの考えを示した。

 同長官は「中国の指導者と、中国政府ならびに中国国民が成し遂げたことに対して脱帽する。ただ彼らは経済が巨大化するに伴い、厄介な課題もいくつか抱えている」と指摘。「改革を迅速に進めることがますます重要になっている」と述べた」。