3月29日は,やたらと眠い1日となった。

 朝のうちに届いた小ゲラを,フッとながめ,

 これにコリッと手を入れ,ホイッと返送。

 大学関係の超ミニ原稿もポチポチ書いて,

 ガッシンと送信。

 こちらは,毎日のブログよりも短い程度のものである。

 「慰安婦」問題関連のニュースが多く,

 あれこれながめていくのに時間がかかる。

 そのような手間を省くためにも,

 安倍首相よ,とっとと「河野談話」の実行に踏み切れ。

 どうにも眠く,エネルギーのいる仕事に手がのびない。

 今日のわが人生は,ここで現実逃避へグッと傾く。

 3時すぎには,一族で外にとびだしていく。

 JR「加島」から「大阪天満宮」へ,堺筋線で「扇町」へ。

 車中「ベビーカー運行管理の人」となっての移動である。

 目指すは,天神橋筋6丁目。

 とある赤子発育方面専門の靴屋である。

 小さな店で,あれこれ話を聞き,

 ためしに,専門グツを新参にはかせてみる。

 すると,あ~ら,ビックリ。

 これまでのつかまり立ちは,かかとに体重がのらず,

 ヒザが前に出て,腰がうしろに引けたもの。

 まだ「立つ」というより,

 テーブルなどにのせた「両ヒジで自分を支える」感じであった。

 ところが,クツをはいた途端にヒザが伸びた。

 そして,しばらく棚の上のおもちゃに熱中するうち,

 かかと,ひざ,腰,あたまのラインがまっすぐになる。

 猿人から現生人類への一足飛びの進化といった感じである。

 直立する新参を見るのは初めてである。

 日本の育児方法にも,着実な発展というものがあるらしい。

 6丁目から2丁目まで,

 帰りは「天神橋筋商店街」を,ブラリブラリと歩いてみる。

 途中,初めて入った沖縄屋で,海ぶどうやスパムなんぞも買ってみる。

 JR「大阪天満宮」から「加島」へ。

 5時30分の帰宅であった。

 久しぶりにミニ海ぶどう丼を食べていく。

 8時には,新参とともに,風呂でウデッと,のびていき,

 夜は全体として「茫然自失,無為徒食の人」となっていく。

 新参との睡眠リズムのズレが,

 互いに良くない影響を与えているという,相方のご聖断が下り,

 こちらと新参の寝場所交換の実験をすることになる。

 さて,その効果のほどやいかに。

 蜷川虎三『洛陽に吼ゆ』(1979年,朝日新聞社)を読み終える。

 28年の長きにわたり,京都民主府政をリードした「虎さん」知事の回想録。

 「知事の仕事は,住民の暮らしを守ることである」(はじめに)。

 「住民は,わざわざ自分たちの暮らしのために自治体をつくり,

 税金出してんですから,

 それとぜんぜん関係ない資本家のために熱を上げるこたぁ

 ないだろう」(190ページ)。

 この当たり前の言葉が,おそろしく新鮮に聞こえてくる。

 オール与党が支える「大企業ご奉仕邁進知事」蔓延のためである。

 4月の選挙では,ぜひこういう輩の胸元から,

 議員バッジを叩き落としたいもの。