日中共同声明で、国民の請求権を放棄したとの文言はない、なるほど、そういう法解釈が成り立つものか。

 西松裁判も「慰安婦」裁判も、いずれも司法の責任放棄の結果となった。

 現にある問題を解決するために、自らがどのような役割を果たしうるか、そこを考えるのが裁判官の役割ではないのか。

 最高裁から不当判決が出たとはいえ、これで国と企業に対する闘いの権利が失われたわけではない。

 「死ぬのを待っているのか」という被害者等の声を、国と企業、そしてこの国の主権者である国民もまた、重く受け止め、行動すべきである。

 中国人強制連行・「慰安婦」訴訟/“司法の役割放棄だ”/最高裁判決原告ら怒り 全面解決要求は続く(しんぶん赤旗、4月28日)

 「司法の役割を放棄した大変恥ずかしい判決」――広島・西松建設訴訟と中国人「慰安婦」事件第二次訴訟の最高裁判決に対し二十七日、原告や弁護団、支援者から怒りの声が上がりました。