平沼赳夫『新国家論--まっとうな日本を創るために』(中央公論新社、2005年)

 平沼赳夫『政治武士道--政治家はいかなる理念を持ち、いかに行動すべきか』(PHP研究所、2007年)

 平沼赳夫+正しい日本を創る会『日本の正道--真の保守政治を確立するための政策提言』(PHP研究所、2007年)を読み終える。

 当面の論文作成作業の一環である。

 著者は、ワシントンポストの全面広告「事実」に名をつらね、

 アメリカ下院外交委員会での「慰安婦」決議可決に際して、

 「慰安婦」問題の日米共同研究が必要だとまで語った人物。

 『新国家論』では、天皇を元首にという改憲提案が行われる。

 つづく『政治武士道』は、郵政民営化選挙をへたものであり、

 「政治家」でない「政治屋」だという厳しい批判を、

 小泉前首相に向けている。

 あわせて、前著になかった、

 アメリカの「改革要望書」に対する批判も行われている。

 『日本の正道』は、2006年に平沼氏が会長となって発足した

 同会の学習会の様子をまとめたもの。

 事務局長は、古屋圭司氏。

 しかし、17人の講師に対する会員からの質問を読むかぎり、

 靖国派としても、思ったほどにハラが座った様子はない。 

 物事をあまりに知らなさすぎることにも驚かされる。

 これで、本当に、「政治家」の集まりだと胸が張れるのだろうか。