中国の経済成長がつづいている。

 その規模はいよいよドイツを抜くらしい。

 過熱から崩壊へという景気の循環をうまく避けつづけている中国だが、それは今後もつづくのか。

 朝鮮日報は過熱が抑制できなくなっていると指摘するが、当の中国政府は第4・四半期からの成長鈍化やインフレ率の低下を語っている。

 中国、07年末にも世界第3位の経済大国に=AFP通信(朝鮮日報、7月16日)

 AFP通信は15日、今年上半期に中国が示している急速な経済成長からすると、今年末には中国がドイツを抜き、世界第3位の経済大国になるだろう、と経済アナリストらのコメントとして報じた。

 これは、11日に発表された中国の今年上半期の経済指標で、経済抑制政策が何ら効果を挙げられずにいることを示している。

 中国は、昨年10.7%と発表した国内総生産(GDP)の成長率見通しを11.1%に上昇修正するなど、その成長ぶりはとどまるところを知らない。

 中国が昨年発表したGDPは2兆6500ドル(約322兆9820億円)で、ドイツの2兆9000ドル(約353兆4520億円)にわずかに及ばない。しかしゴールドマン・サックスの経済アナリスト、ホン・リヤン氏は、中国の成長ぶりからすると、数カ月内にドイツに追い付くだろう、との見方を示している。

 加えてJPモルガン・チェース銀行の経済アナリスト、ワン・チアン氏も、中国は今年第1四半期に11.1%のGDP成長率を記録したのに続き、第2四半期にも10. 6%のGDP成長率が見込まれる。現在、中国のどこにも経済沈静化の兆しは見られない、と話している。 NEWSIS/朝鮮日報JNS

 中国経済、第4四半期から伸び鈍化へ─政府系エコノミスト=中国証券報(朝日新聞、7月16日)

 [北京 16日 ロイター] 中国国家発展改革委員会のエコノミスト、Wang Xiaoguang氏は、中国経済は2007年第3・四半期いっぱいは急速な成長が続くが、第4・四半期には輸出の伸びが低迷し経済成長も鈍化し始めるとの見通しを明らかにした。16日付の中国証券報が伝えた。

 同氏は「最大の不透明要因の1つは輸出だ。輸出税還付制度の変更や人民元上昇による圧力に直面するだろう」と指摘した。

 中国のインフレ率は5月に前年比で3.4%に達したが、年末にかけて食品価格が安定し、インフレ率はピークから低下する見通しという。

 また同紙の別の記事によると、国務院発展研究センターのエコノミスト、Zhang Liqun氏は、政府が農家への奨励金を増やしたことから、食品価格は上昇の勢いが落ち、来年にかけ緩やかな伸びになる、と述べた。