歴史教育者協議会『Q&Aもっと知りたい靖国神社』(大月書店、2002年)を読み終える。

 サンフランシスコ講和条約発効後の、いわゆる「逆コース」の中で、靖国神社への参拝者も占領中の数万人から、54年には30万人を突破していく(59ページ)。

 また、1947年結成の遺族厚生連盟は、53年に日本遺族会に改組されるが、その段階で戦争防止・平和の目標は降ろされ、活動の最優先目的に「英霊の顕彰」が押し出されるようになっていく(72ページ)。

 この国における、戦前・戦後の戦争観継承の一面である。