向こう10年間で59兆円も使おうという道路整備の話だが、「和歌山-淡路島」を結ぶ紀淡海峡大橋計画がまだ生きていた。

 ビックリ仰天である。

 「日本はゼネコン天国で、こんなアホなことを考えている人がいる」と大学の授業で笑い話としてしゃべったのは、もう10年も前のことではないか。

 卒業生諸君も、この国の政治の10年変わらぬ「アホ」ぶりを、じっくりとかみしめてみてほしい。

 高速道計画2万キロ超 穀田議員追及 特定財源で際限なく 衆院予算委(しんぶん赤旗、2月13日)

 政府がガソリン税の暫定税率十年延長でねらう高速道路建設計画について、一万四千キロの「高規格幹線道路」整備計画の復活だけでなく、高速道路が際限なくつくられようとしていることが、十二日の衆院予算委員会での日本共産党の穀田恵二議員の質問で明らかになりました。

 穀田氏が追及したのは、「道路中期計画」に盛り込まれている「地域高規格道路」です。地域高規格道路は、首都高速道路、阪神高速道路、東京湾横断道路(アクアライン)などの高速道路で、国がつくる一万四千キロの高速道路計画を補完し、ネットワークとして機能させようというもの。建設路線は国土交通相の指定で決まります。

 現在計画されている地域高規格道路は、百八十六路線、六千九百五十キロです。穀田氏は「一万四千キロと合わせ、全部で二万一千キロになる。これを全部つくるつもりか」と追及。冬柴鉄三国交相は「大変要望が強い」と答え、計画を進める考えを示しました。

 さらに冬柴国交相は、これ以外に地域高規格道路の「候補路線」として百十路線あることを明らかにしました。これには、和歌山県から淡路島に巨大な橋をかける紀伊淡路連絡道路や東京湾口道路、関門海峡道路など「第五次全国総合開発計画」(一九九八年閣議決定)で決まった六長大橋道路計画大型プロジェクトまで含まれています

 穀田氏が「こういう膨大な高速道路計画を今後もつくりつづけるつもりか」とただしたのに対し、福田康夫首相は「本当にニーズが生じるなら、そのときに判断することはある」と述べ、建設計画を否定しませんでした。

  穀田氏は「高速道路をつくり続けるために財源がいる。財源があるからこそ際限なく道路をつくりつづけることになる。道路特定財源はやめて、一般財源化することが必要だ」と指摘しました。

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 論戦ハイライト なぜ特定財源に固執 高速道建設の“自動装置” 衆院予算委 穀田議員の追及(しんぶん赤旗、2月13日)

 「なぜ、道路だけ特別扱いし、特定財源にこだわるのか」―。日本共産党の穀田恵二議員は十二日の衆院予算委員会で、福田康夫首相が固執する道路特定財源の問題点を根本からただし、一般財源化を強く求めました。