テーブルの上を片づけて、

 発掘された最近の面白本のいくつかを紹介。

 椎名誠『ナマコのからえばり』(毎日新聞社、2008年)を読み終える。

 『サンデー毎日』にはじめた連載の

 まとめ第1弾ということらしい。

 記憶に残る文章ということではないが、

 読んでいる最中がとても楽しかったことは

 まちがいない。

 不破哲三『古典への招待・中巻』(新日本出版社、2008年)を読み終える。

 マルクスが『資本論』全3部の草稿を

 書き上げる時期以降の著作が扱われていく。

 が、その草稿をエンゲルスが初めて読むのは

 マルクスの死後。

 そのことが両者に小さくない資本主義把握の相違を生む。

 茂木健一郎『天才論』(朝日新聞社、2007年)を読み終える。

 具体的な検討対象はダ・ヴィンチである。

 著者のキーを叩く指の動きは自在であり、

 総合的・体系的であることの大切さや

 起源に立ち返ることの重要性の強調に加え、

 専門研究におけるインターネットの活用法

 などもふくまれる。

 茂木健一郎『脳を活かす仕事術』(PHP研究所、2008年)を読み終える。

 前著『勉強術』に比べて、

 一段と読みごたえがある。

 著者自身、「勉強術」のように割り切れないものを

 自分の「仕事術」の中に感じているからだろう。

 こちらの「仕事術」改善のヒントがいくつもあり、

 それを欄外に書きつけていくのは

 とても楽しい作業だった。