4月12日、12時すぎには外に出る。

 JR「加島」から「尼崎」へ、「新大阪」へ、

 「品川」へ、「渋谷」へ、

 車中「予習の人」および「シュタインの人」

 となっての移動である。

 喫茶店で30分ほど「書評原稿の人」となり、

 5時前には、とある会館の地下2Fへ。

 若い世代による「科学の目」講座で

 (配布物をもらいそこねたので、正式名称が良くわからない)、

 2時間近くしゃべっていく。

 話の流れは、①科学的社会主義の古典家紹介

 ②いま世界経済に起こっていること

 ③世界の構造が変わりつつある

 ④経済危機への財界・大企業の対応

 ⑤「構造改革」による国民生活の破壊

 ⑥財界が政治に求めているもの

 ⑦うろたえる財界、転換示せない政府

 ⑧必要なのは財界にもののいえる政治

 ⑨マルクスの資本主義論に立ち返れば

 ⑩若いみなさんへの期待、といった具合であった。

 質問が次々と出て、これがなかなか面白い。

 「私的利益のためでない国民全体のための生産のイメージは」

 「オバマ政権による経済政策の転換はアメリカ経済に新しい成長の可能性をつくるか」

 「この不況下でも新興国・途上国の成長率と見込まれる理由は」

 「内需拡大の必要と大量生産方式の無駄を削ることとの関係は」

 「大企業の内部留保の具体的な内容を」

 「カジノ資本主義は本当に悪いのか」

 「基軸通貨やその改革が意味するものは」

 「アジアとの連帯をめぐる戦争責任の位置づけは」

 「なぜ日本では『新自由主義』路線がいまもつづくか」

 こたえるだけで1時間。

 とても楽しい時間となった。

 パワポでマルクスを論じたのは初めてだが、

 もう少し、マルクス自身の言葉を

 書き込んでおく必要があるかも知れない。

 昨年夏に韓国の「水曜集会」などで

 顔をあわせた人もあり、

 他にも、何人かの学生たちと言葉をかわす。

 新入生歓迎企画には

 「『資本論』を読んでみたい」という声が強く、

 それは少なからず予備校の先生の言葉によっているという。

 いまのような社会状況の中で、

 知的な層に新しい変化が生まれ、

 それが若い世代にも一定の影響を与えているということか。