4月16日、『つげ義春コレクション』全9巻を

ようやく読み終える。

「ちくま文庫」になっているやつ。

マンガは何度も、ながめ返したけれど、

ほぼすべてが文章の

第6巻『苦節十年記/旅籠の思い出』

には時間がかかった。

ひなびた温泉宿への貧乏で、

無計画で陰鬱な旅。

いつでも頭がうつむいている。

でも、なんだか、それがいい。

加えて、最後の方の日記風ネタ記録には、

なんともいえない凄味がある。

実際にマンガに描かれたネタも多いのだけれど、

文章で書かれると、

その「妄想」の凄まじさが、あらためてわかる。

ぶっとんでるねえ。

あくまで陰鬱ではあるのだけれど。