NHK「ワーキングプア-努力すれば抜け出せますか」の再放送は,12月19日(火)深夜0時から20日(水)1時14分までとのことです。

 大阪社保協の事務局長ブログによると,ダブルワークで苦労する母子家庭のオカアサンに対する批判も強くあるようです。

 「担当者たちはワーキングプア第3弾、第4弾と続けていきたいのだけれど、反響によってどうなるのかわからないそうです」。

 短くてもいいから,きちんと声を届けましょう。

 ちなみに,以下,私がとどけた文章です。

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  現代社会の影を直視したすばらしい番組でした。もちろん影は,番組中に登場したみなさんではなく,ワーキングプアを「自己責任」の言葉で正当化している政治です。

 大学の教師をしていますので,翌日,さっそく授業で学生たちといっしょにビデオを見ました。

 普段はにぎやかな学生たちも,寂として声なしです。

 「もし今日,お父さんが病に倒れたら」「もし10年後に自分が離婚していたら」。それが,他人ごとでないという想像力がはたらくのでしょう。

 私は38才になってはじめて大学教員となりましたが,それまでは1コマ6000円ではたらく非正規雇用の生活でした。

 さらに若い頃には,健康保険証がもてない時期もありました。

 番組に登場されたみなさんのつらさが肌でわかる気がします。

 このままでは,内橋さんがいわれていたように,本当に貧困が拡大されるばかりです。

 労働基準法など,はたらく人の権利が若い世代にまるで伝えられていません。とはいえ,若い非正規雇用者の労働組合がつくられ始めているようです。

 またヨーロッパでは短時間労働でも正規雇用であるのが当然だとも聞いています。

 たくさんのワーキングプアを「仕方のないこと」としないためにも,「競争社会」にかわる社会の模索へと,番組づくりの足をすすめていただきたいと思います。

 岩田さんがいわれていた最低限の生活のラインの問題は,その重要なヒントになると思います。